ヒューマンインターフェイスの眼 (その6).

by. 安村通晃 1998. 1. 11
  • 年賀状ソフト

    昔から愛用していたPC98がついにハードディスク不良のため、ダウンしてしまった。 今まで、故障らしい故障がなかったため、ディスクのバックアップをしてなかった ので、年賀状用の住所録(一太郎使用)が全部使えなくなった。
    そこで、これを契機に表書きの労力軽減を計ろうと考え、年賀状用の ソフトを購入した。本当は、Mac用が欲しかったが、パソコンショップに並んでいる のが、ほとんどWindows用なので、せめて、色々な表計算ソフトなどとデータの互換 があるものをと思い、某社のソフトを購入した。
    その年賀状ソフトには、機能的には十分過ぎるほどの機能がついていた。たとえば、 電話番号や郵便番号から住所の一部を引き出す機能など。また、いろいろなデザイン パターンも用意されていて、これなら結構使えるか、と始めは思った。
    実際に使ってみると、これはひどく使い勝手が悪いことに気がついた。一連の 作業(タスク)の流れが十分考慮してデザインされていないのだ。何かをやろうと するたびに、余計なマウスクリックや選択をさせられる。基本的な操作が十分 考えられていないようだ。
    また、日本語入力FEは、私はATOKに標準と決めているのだが、このソフトは なぜかIMEが標準で、それ以外を受けつけないようになっている。
    さらに問題だったのは、年賀状であるから、喪中の人には出さないように設定 したはずなのが、その人達も分も含め、住所録にある全員の分を印刷する羽目に なった。余分に印刷して無駄になったの枚数はおよそ20枚程度。その中には、 喪中の人以外に、海外の人(これは、当然横書きで書かないといけないが、 そのソフトではそういう印刷はできないので止めるはずであった)の分も含まれている 。
    この程度だったら、まだ許せたかも知れない。その次にトドメが来た。今まで 入力した二百数十の住所を別のファイルにセーブしようとしたところ、どういう わけか空のファイルが作られ、それをうっかりすでに入力したファイルに上書き してしまい、せっかく3日ほどかけて入力したデータがすっかり消えてしまった。
    いつか、このソフトのインターフェイス上の問題点をすっかり分析してみたいと 思う。
  • 本棚超整理法

    世の中、RAM Doublerなどがあるのなら、本棚ダブラーも欲しい、と考えている 人は私だけではないと思う。ハードディスクや主メモリと同様に、本棚も常に 90%以上の過密な使用状況になっていて、いつももう少し余裕が出来ないか、と 考えている。
    あるとき、何気なくあるソフトのパッケージを縦ではなく、横に(向こう側に) 倒してみると、そこにもソフトのラベルが貼ってあるし、何よりも、高さが 5/7程度の低さで済むことに気がついた。
    多くの本棚は、奥行きは結構(約26cm程度)あるが、奥行き全部は使い切っていない。 一方、本の高さの方は、仮に26cmのものが20cmになると、6cm低くて済む。
    本棚が、190cmの高さだとすると、26cmのときは、7段しかとれなかったのが、 20cmでは9段も取れる。この差は大きい。
    そこで、提案したいのは、いくつかのソフトの箱がしているように、すべての ソフトの箱の底の部分にもタイトルを入れることと、また、箱入りの本のも 同じようにタイトルをいれることである。これは、ソフトメーカーや出版社が してくれなければ、自分でラベルを貼っても良い。
    難しいのが、箱入りでない(こちらが普通だが)本の場合である。出版社が、底 の部分まで印刷してくれると嬉しいが、駄目なら、そういった部分が印刷できるもの (ゴムのハンコのような方式の印刷器)を探すか、作るしかないだろう。
  • 雪の効用

    先日(1/8)に首都圏に降った雪は、電車を止め、自動車の交通渋滞を引き起こし、 帰宅しようとする通勤・通学の足を奪ってしまった。
    やはり、人間は自然の大きさや脅威を少し甘く見ているのではないか、と思う。
    一方で、スキー場では待望の雪が降り、一安心できたのだろうと思う。
    首都圏に住む我々にとっても、たまに降る雪を逆に楽しんだり、利用したり するくらいの気持ちが欲しい。
    そこで、雪の積極利用法を考えてみよう。
    たとえば、一つの利用法として、舗装が進んだ都会では分かり難い、人間や動物が 自然に作る「けもの道」が降雪の直後はわかるので、これを記録にとっておくと、 どういう動きを人間(や動物)がとっているのかが、容易に分かるだろう。

  • 以上のことで、ご意見のある方は、安村(yasumura(at)sfc.keio.ac.jp)まで。
    Considering Human Interfaces No.7

    ヒューマンインターフェイスの眼 (その7).

    by. 安村通晃 1998. 2. 6 Revised '99. 12. 14/ '06. 09. 12
  • スタンプクラブ(スタクラ)

    プリントクラブ(通称プリクラ)が大はやりである。理由はいろいろある。単なる写真ではなく、 背景が変えられる、シールになる、複数のコピーが出るので、友達と交換ができる、などなど。
    話しは変わって、個人のちょっとした贈答で喜ばれるのは、テレフォンカードである。実用的で かさばらず、しかもデザインの良いものは長く持っていたい、人との交換もできるし、 個人の記念のカードも作れるなど、いい点が一杯ある。恐らく、実際に使用されているカードの 何十倍も出回っているのだろう。
    同じようなことが切手でもできるのではないか。つまり、個人や団体、企業などの切手を郵政省が 発行するわけだ。自分の記念切手を親戚に配るのもより、企業では広告にもなる。タレントを抱える 事務所では、タレントの切手はプレミアつきで市場に出回るだろう。郵政省も大儲けできる。
    ついでに、この儲けによって得られた資金で、7桁の郵便番号を廃止し、住所の直接文字認識を さらに進めてもらいたい。
    [追記] このアイデアは、私は1997年の秋に独自に考え付いたものであるが、それより 約半年前に、野田聖子郵政事務次官(当時。現在の郵政大臣)が、プリクラ切手と して思いついたそうである。残念ながら、まだ実現していないが、早く実現して 欲しいものである。(1999.1.27)
    つい最近、個人の写真を、フレーム切手、あるいは写真付き切手の形で、 切手化するシステムが実現したようである。「オリジナル切手作成サービス」 と呼ばれている。フレーム切手は、80円10枚で1200円。写真付き切手は80円10枚で 1000円。(2006. 9. 12)

  • 自動車の表情

    今の自動車は実に表情に乏しい。ライトがあり、ウィンカーがあるだけだ。無理やり、ハザードを アリガトウの意味で使ったりもしている。クラクションも単なる警笛くらいにしか使えない。
    そこで、自動車のフロントパネルとバックパネルに液晶ディスプレイをつけてはどうだろう。そこに 文字通り、自動車の「顔」(と後ろ顔)にするわけだ。割り込まれて怒っているとか、譲ってもらって 喜んでいる、渋滞で悲しんでいる、急な飛び出しで驚いているなどが一目で分かる。急いでいるか、 のんびりしているかもわかる。
    直接、文字で道を教えあったりできるかも知れない。企業の車なら、宣伝を流してもいいかも知れない。
    だれか、こんな車を一緒に試作してみませんか?

    [追記] ポストペットの作者である 八谷和彦さんが、 サンクステイルというのを 試作した、という報告を頂きました。これは、車の後部に置き、文字通り尻尾を振るような動作を するものです。(レポーター: 五十嵐健夫氏)。(1999.12.14)
  • 電車の中でのラップトップ

    電車の中でラップトップを使ってみた。
    一般的にいうと、肘が隣の人と当たりそうになることと、通常の座席では、膝が水平よりも下に下がって しまうので、ラップトップが前ノメリのような格好になり、使いづらい。
    通常は、ラップトップの下に鞄を入れたりしてつかっているが、安定しない。もちろん、かかとを浮かす と高さとしては丁度いいが、長続きしない。
    昔の映画館や駅弁売りのような、肩から下げる箱のようなものがあれば、いいかも知れないが、格好良く 作るのは難しそうだ。
    どなたか、うまい工夫をされている方がいれば、ぜひ教えてもらいたい。
  • 以上のことで、ご意見のある方は、安村(yasumura(at)sfc.keio.ac.jp)まで。