ヒューマンインターフェイス雑感 (その13).
by. 安村通晃 July 6, 2001
祝日法の改正
今国会で
祝日法
が改正され、昨年度の成人の日(1月15日)と体育の日 (10月10日(注1)の(それぞれ1月と10月の第2月曜日に)変更に引き続き、 海の日(7月20日)と敬老の日(9月15日)とがそれぞれ7月と9月の 第3月曜日に変った(2002年度から実施)。
月曜日を含めた3連休をハッピーマンデーと呼ぶらしいが、 いずれも、目的は3連休を増やして経済的波及効果を狙うこと だそうで、国会ではすべての党が賛成したそうである。 このことに関して、マスコミを含め大きな議論とならなかったのは 残念である。
月曜日を休みにしていいことばかりではない。たとえば、 学校。大学を含めて学校は週単位のスケジュールで動いているので、 月曜日ばかり休みが多いのは望ましくない。
連休が取りやすい、というが、本来日本人が有給休暇を充分とって 来なかった方が問題ではないだろうか。連休ばかりが増えて、その とき、交通渋滞が起るよりも、みんなが分散して休みを取るほうが ずっといいのではないか
経済効果を考えるのなら、サマータイムを真剣に考えた方が良い。 4月から9月までをサマータイムとして、夏時間を設けることにより、 夜間の電力の節約になるし、何よりも、アフターファイブの時間が 伸び、個人や家族、友だちとの自由時間も増えるので、こちらを真剣に 考えた方が良い。
成人の日や体育の日などは、伝統的・歴史的な根拠があって定め られている。これらを目先の「あめ玉」につられて、充分な議論もなく 変えてしまうのはいかがなものか。
注1: 10月10日は東京オリンピック(1964年)の開会式のあった日。この日は 東京地方の晴天が最も多い日で体育をするのにふさわしい日である。
文章を書くコツ
文章の上手な書き方、読みやすい文章の書き方を書いた本などはずいぶんある。 しかし、締切りやノルマがある文章をいかに書いていくかについての方法に ついて触れたものは少ない。
村上春樹の「村上朝日堂 はいほ-!」(文化出版局)の中に、チャンドラー方式、 という一節(pp.42-46)がある。それによれば
まず、文章を書くデスクを定め、そこに筆記用具やパソコンなど文章を書く ための道具を揃え、体勢を整えておく。次に、毎日ある時間(例えば、2時間)を そこで過ごす。1行も書けなくてもそこに座っておく。たたボーッとしていても 良いが、別のこと(本を読んだり音楽を聴いたり、誰かと話したりなど)はしては いけない。
村上春樹のような文章の達人でさえ、レイモンド・チャンドラーの方式を挙げて いるのである。まして、我々のような凡人で、「文章を書かなくては」とあせりつつ なかなか書けないものにとっては、極めて有効な方式である。
見易い交通標識
昔、一方通行の標識を見落として、交通違反のキップを切られたことがある。 いいわけをするようだが、これは私の家の実家の近くで、2年近く外国生活して 帰国した後、その道が一方通行に変わったのに気づかずに、逆送してしまったの である。
一般に、交通標識はよほど良く注意して見てないと分かりにくいもの、見にくいもの が少なくない。
逆に非常に見易い目印がある。それもはやり一方通行の出口の部分であるが、 そこに黄色に塗られたドラム缶が2本くらい並べて立てられていた。この他に 進入禁止の標識ももちろん立てられてはいるが、その黄色のドラム缶は否応無く 目に入り、間違ってそこから逆送する人は皆無と思われる。
このような人目で分かる標識を増やせないものだろうか。
以上のことで、ご意見のある方、情報をお持ちの方は、 ぜひ安村(yasumura(at)sfc.keio.ac.jp)までご連絡下さい。
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